【SSTR2022】
東の海から昇る朝日とともに走り出し、太陽を追いかけて日本列島を横断。石川県千里浜に沈む夕日を見るラリーS S T R(サンライズサンセットツーリングラリー)に、今年はカフェスタッフ5人で参加をした。
このラリー、ただ走るだけではない。千里浜へ到着するまでの間に、ポイントを集めなくてはならないのだ。今年は例年よりも多い15ポイント(SA/PA1ポイント、道の駅2ポイント、指定道の駅3ポイント等)。ルートは自由で、最短ルートを目指すもよし、最多ポイントにチャレンジするもよし、原付でトコトコ走るもよし。自分でルートを決めて好きなバイクで旅に出る。決められたルールの中でどれだけ楽しむかがこのイベントの面白さといえよう。
様々な天候の中走り抜いた先には、達成感だけじゃなく、千里浜の素晴らしい景色と、地元の方の温かい出迎えが待っている。この感動が味わいたくて、つい毎年エントリーしてしまうのだ。
8日間の開催期間におよそ9000台のバイクが千里浜を目指した。同じゼッケンを貼って走っているライダー同士、手を振ってお互いの安全とゴールを願いあう。自分より先に出発するライダーを笑顔で見送り、自分より後からゴールした人を笑顔で出迎える。そんな素敵なイベントも今年で10周年。11年目の来年もまた、無事ゴールして千里浜の綺麗な夕日を見る旅をしたい。次回はアフターSSTRのお話を。
【くらさんの今日もツーリング日和】
6月4日放送の「くらさんの今日もツーリング日和」Motorcycle Friendshipバイクの輪のゲストは、NAO ONEさんからのご紹介で神さん(神宮勝敏さん)にご出演いただきました。
兵庫県神戸市在住、現在70歳になる神さんのバイク歴は16歳から。今年で54年になる。バイクに乗るきっかけは、中学時代の友達に「自転車より速い!」と言われたことから。
若い頃からオフロードやモトクロスのレースに参戦。社会人になって初めて購入したKAWASAKI350TRビッグホーンで日本一周を走破。その後バイクメーカーのテストライダーとして転職し、高速走行テストでは富士スピードウェイで「30度バンク」と「須走落とし」を経験。ホームストレッチを200kmオーバーで下り坂の30度バンクにつっこむ。バンクに入ったら前が見えない。首を真上にあげても路面しか見えず、バンクのどこを走っているのか分からないのにスロットル全開は、心臓が口から飛び出るほど怖かったと話す神さん。
テストライダー時代に浅間テストコースを走っていたことから、浅間の地に親近感があったということで、現在もクラブ会員だ。
目標は80歳になっても500kmバイクで走って浅間ミーティングに行くこと。(神戸から浅間まで500km)と語る神さん。放送では日本一周やテストライダー時代のお話など盛りだくさん。
日本一周で使用したKAWASAKI350T Rビッグホーンは現在浅間記念館に展示中なので、ツーリングの際はぜひ寄ってみて欲しい。
くらさんの今日もツーリング日和は毎週土曜日20時ONAIR中!
【整備情報】メンテナンスに使うグリスの種類について
クラッチやブレーキレバーなどの可動部の動きが悪いと、操作に力が必要になるため疲れたり、繊細なコントロールがしにくくライディングも悪影響が出る。他にもバイクには数多くの可動部があり、メンテナンスの際に潤滑のためにグリスの塗布が指示される場所も多い。そんな時に使うのはどんなグリスが良いのだろう?バイク用品店に行くと、様々な種類のグリスが販売されていて、正直なところどれを買えばいいのかわからないと感じた方も多いだろう。
そんな時に高いモノなら大丈夫だろうで選ぶのはオススメしない。グリスの種類によっては塗布した部品を傷めてしまう可能性もある。
まず入手したいのは『万能グリス』。汎用グリス、マルチパーパスグリスとも呼ばれ、レバーの軸やホルダー部分、他にもベアリング類など(ステアリングヘッドやスイングアームピボット等)潤滑を必要とするほとんどの場所に使えるからだ。塗布した部品を傷める可能性は極めて低く、価格が安いのもポイントだ。
ゴムやプラスチックに使えるシリコングリスは、ゴム製のオイルシールなどの組み付けに使えるシリコングリス。電気を通さないので、バッテリー端子の腐食防止にも使える。ただし強い負荷(極圧)のかかる軸受部などの金属同士の潤滑には向いていない。広い温度範囲で溶けたり固まったりせず、ゴムやプラスチックなどの樹脂を傷めないのが特徴。
モリブデングリスは大きな荷重のかかるトランスミッションの軸受部などの組み立て時に塗布すると効果的。ただし二硫化モリブデンの粒子は非常に硬いため、ゴム製のシールやアルミ、真鍮の部品など(ブレーキやクラッチレバーの軸受部など)の柔らかい材質の部品を削ってしまうので使用不可。使う場所に注意が必要だ。
ちなみに大抵の場所で万能グリスが大丈夫なら万能スプレーでもいいのでは?と思われる方も多いかもしれないが、じつはNG。汎用の潤滑スプレーは浸透性と揮発性が高いので、元々塗布されていたグリスを洗い流ししてしまうため、逆効果になりかねないのだ。
ほとんどの場所で万能グリスが使えるが使用場所、用途によってグリスを変えてみるとメンテナンスの幅が広がると思う。