食べ物や飲み物を店内ではなく持ち帰ることを「テイクアウト」と言うが、海外では使えないと聞いた事もあるのではないだろうか。
英語で表記すると「Takeout」「take 」は「手に取る」や「モノを取る」ということで、「out」は「外へ」や「出す」というニュアンスで使われるので「外へ持ち出す」という意味合いになる。
和製英語ではないので、全く通じないということはないようだが、なぜ通じないと言われるかと言うと、takeoutには「takeout money」(現金を引き出す)のように「引き出す」や「取り出す」「取り除く」の意味でも使われるため「持ち帰り」以外の意味で使うことがが多いためだと言う。
では英語ではどのように表現するのがいいのか。アメリカ英語圏では「to go」、イギリス英語では「take away」が一般的だということだ。店員さんから「for here or to go?」と聞かれたら「to go」と答えれば問題はない。
ちなみに反対の言葉「イートイン」こちらもアメリカやカナダでは「dine in」が一般的。「eat in」はレストランやカフェで食べるというよりも自宅で食事するというニュアンスに近いのだそうだ。
インバウンド(訪日外国人)の増加により飲食店にとってインバウンド対応は避けては通れない重要な課題。簡単な英会話やこうしたちょっとしたニュアンスの違いなど覚えておかなくてはと思う。また、メニューや案内など視覚的にわかりやすい店づくりも日本の「おもてなし」を体感してもらうために必要だ。多言語対応やデジタルツールの活用など課題は山積みだが、外国人であろうが日本人であろうがおもてなしの心は変わる事なく、柔軟に時代の変化に合わせていきたいと思う。